節税対策と一口に言いますが、大きく分けると2種類あります。
「お金を使う節税」と「お金を使わない節税」です。
この考え方をしっかり理解しておくことで、
数年先の会社のお金の残り方(内部留保)が大きく変わります。
「お金を使う節税」として代表的なものは、「30万円未満の少額減価償却資産の特例」を利用し、会社のパソコン等の設備を新しくするというものです。
この特例は、皆さまはすでにご存じのように、
取得価額30万円未満の資産を取得した場合、その合計額300万円までを損金とすることができる制度で、
決算間近に行うことができる節税としても有効です。
今回はこの制度を題材にして、「お金を使う節税」と「お金を使わない節税」の、考え方の違いについてご説明したいと思います。
経費というのは、仮に100万円の支払いをしても、節税できる税金は、
100万円に税率を乗じた35万円程度になります(※実効税率を35%と仮定)。
そのため、もし100万円の税金を節税しようとすると、少額減価償却資産の購入費用は100万円を35%で割り戻した285万円ものキャッシュが必要になります。
元々、減価償却資産の買い換えを検討していたのであれば、節税も出来て一石二鳥と言えますが、単純に資金繰りだけを考えると、何もせずに税金を払っていた方が、手元に資金が残ることになるのです。
「お金を使う節税」は事業運営とキャッシュフローをしっかり考慮する必要があります。
一方で、この少額減価償却資産の購入を検討するのであれば、
「お金を使わない節税」についてもセットで考えたいところです。
意外と見落としがちなのが、元々もっている減価償却資産の取り扱いです。
例えば、期末直前に廃棄処分をした場合、
未償却分の残存価額があれば、その額を経費として計上することが可能です。
新規に購入した少額減価償却資産の購入代金だけでなく、元々持っていた減価償却資産の残存価額分についてもセットで考えることができれば、お金を使わない節税を組み合わせることができるのです。
節税のためとはいえ、「あえて」お金を使うのは本末転倒です。
まずは「お金を使わない節税」を軸に節税対策を講じることが非常に重要です。









